キリンディとバオバブ街道

19:00

マダガスカル固有の野生動物を観察できるキリンディ森林保護区や、バオバブ街道の拠点になる街、モロンダバ。
ただネックなことに、マダガスカルは何かと移動が困難。


そもそもマダガスカルまでの飛行機がやたら高い。
南アフリカのヨハネスブルグから南アフリカ航空を使うと、片道56,000円くらい。
ヨハネスブルグから日本にまで帰れちゃう値段だっていう。
ケニア航空だと時間はかかるけどもっと安いとか、タイ経由で来るのがいいなどの方法もあるようなんですけどね。
マダガスカルはバックパッカーのお財布には優しくないのです。

さらに、マダガスカル国内の飛行機の値段も、アンタナナリボ→モロンダバで片道36,000円とえげつない。
なら陸路でいいじゃん!って思うところですが、インフラがあまり整っていないマダガスカル。
雨期になると、本来14時間で行ける区間も場合によっては1日半かかるおそれがあるなど、道路状況はなかなか壊滅的なのです。
エリアによっては治安の問題もあるしね。
そして陸路移動の代表格、乗り合いワゴンバスのタクシー・ブルース。
これがまた出発時刻が決まっていても、満員になるまで発車しないので、何時に出発するかがわからないなど、途上国あるあるですが、時間に制限のある人にとっては何かと壁が立ちはだかるのです。

そんな事前情報があったので、モロンダバまでどうやって移動しようかギリギリまで迷っていたのですが、先にモロンダバに到着していた旅友達のヤスコ氏から、Cotisse Transport社のバスなら定時に出発する上、時期もまだ雨期の始めなので、予定通りの12〜13時間ほどでちゃんとモロンダバに到着したとの情報が。
なので、前日にCotisse Transportのオフィスに行き、朝7:00発のバスのチケットを買っておきましたー。
片道45,000アリアリ=約1,570円。安い!

翌朝6:30にオフィスに行き、預けた荷物を車の屋根に乗せ、予定通り7:00に出発。
車はワゴン車なので乗り心地は普通。でも席はチケットを買うときに指定できます。
誰かが「トイレ!」と叫べば何もない場所で青空トイレの小休憩を取り(デフォルトです)、お昼は食堂でランチ休憩をし、あとは自然いっぱいのマダガスカルの地をとにかくひた走ること13時間。


トイレ休憩はこんな場所(青空トイレ)。

夜20:00近くにモロンダバに到着。
ちなみにこのCotisse Transport、車体によっては車内で無料Wi-Fiも使えました(!)このインフラレベルの国で、これは衝撃!!!!


海沿いの街、モロンダバはアンタナナリボとは異なり、とてものんびりした小さな街。


シラス……!!!!!



バオバブの実。
この売り子の貫禄。


バオバブの実は食用です。
味は、パサパサしていて、種が大きくて、うーん、あんず系の味?
種をしゃぶるくらいしかできないので、食べるところはあまりなかったけど、バオバブの種類によっても形状?や味などが異なるらしい。


バオバブジュース。
栄養豊富でカラダにいいらしい。
砂糖が入ってて結構甘かった。

モロンダバでは、先のヤスコ氏と、バスで一緒になったマレーシア人のハナの女3人で過ごしたのですが、治安も悪くなく、暗くなってから夜ご飯を食べにこの3人で出歩いても大丈夫でした。
宿から歩いて行けるところに、ヤスコ氏が見つけたシーフード料理が安くて美味しいお店があったので、ほぼ全食そこでごはん(笑)
シーフードの串焼きを食べても、エビカレーを食べても、ステーキを食べても、10,000アリアリ=約350円。安い!


エビカレー!

で、肝心なキリンディ森林保護区とバオバブ街道。
宿にいるとだいたい現地のガイドさんが声をかけてくるので、そこでドライバーさんを雇う交渉をする。
内容は、一日でバオバブ街道サンライズ〜キリンディ森林保護区〜バオバブ街道サンセットを回ってもらう。
「ひとり220,000アリアリ×3人だ!(つまり660,000アリアリ=約23,000円)」って法外な値段をふっかけてくるヤツもいましたが、私たちは一台で180,000アリアリ=約6,300円でドライバーさんを雇うことに。
それを3人で割ったので、ひとり60,000アリアリ=約2,100円。


サンライズの朝は早い。
4:00に宿をピックアップしてもらう。
はずだったけど、ドライバーが来ない。
もらったカードに電話しても出ない。
騙されたのか…?と思い始めた頃、25分遅れて悪びれもせずドライバー登場。
さすがにイラっとしましたが、騙されたわけではなくてよかった。

モロンダバから約16kmの位置にある、バオバブ街道。



アフリカ大陸なら他の場所でもバオバブは見ることができますが、モロンダバは複数種が群生している珍しい地域。
もともとは、熱帯雨林が広がっていたエリアだったんだけど、開拓のために森林伐採が行われた時に、信仰の対象だったバオバブだけが残り、結果、現在のような街道筋になったんだそう。


サンライズ。


そのまま、キリンディ森林保護区へ。
距離はないものの、おんぼろタクシーで、陥没しぬかるんだ道を行く。

キリンディ保護地区では、入り口で入場料30,000アリアリ=約1,050円と、ガイド(必須)料10,000アリアリ=約350円を支払う。
ここにいる動物はほとんどが夜行性だけど、暑くなる昼前に行くことで、動物に会える率が多少は上がるとのこと。


まずは、入り口をうろついていた肉食獣、フサ。



入り口付近にある食堂のキッチンに入ろうとしてた。
人間のエリアに馴染みすぎでしょ。


リザード。


このカラーとギザギザのしっぽがね。たまらん。


ツィンバザザでも見た、チャイロキツネザル。


チャイロキツネザルは、わりとよく見られる。


子連れ!


でも、私が見たかった横跳びする猿、シファカはなかなか現れない。


…なかなか現れない。

やっぱり難しいのかなーと思ったとき、ガイドさんが「シファカ見つけたわ」と、ボソッとぼやいた。
その口調に喜びの片鱗も感じられなかったので、彼が見かけただけでもうどこかへ行ってしまったのかと思ったら。



いたわー!
木の上に3匹、4匹!
もうおやすみタイムらしく、全然動かなかったけど!

この他にも、珍しい鳥なども観察できました。
日本にいるときから見たかった野生のシファカにも会えて大満足し、キリンディを後に。


夕方、サンセットに向けて再度バオバブ街道へ向かう。


子供たちが捕まえたカメレオンを手に、観光客からお小遣いをせびろうとする。


お小遣いをあげて、持たせてもらいました。
カワイイ。
でも、爪が食い込んでなかなか痛い。



サンセットもキレイでした。
でも個人的にはサンライズの方がオススメ。


そんなこんなで2日ほどののんびりモロンダバ滞在。
この翌朝5:30発のCotisse Transportのバスで、アンタナナリボへ戻ります。

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