グルポカ山とモコモコダンス
19:002日間にわたるゴロカショーも終わりましたが、まだまだ少数民族に会いたいので、私は最後までゴロカに滞在。
この日はグルポカ山ハイキングへ。
グルポカ山へは、ゴロカから車で1時間弱ほどのコレコレト村から登ります。
このグルポカ山、霊的なものを感じることはあっても見ることはできない私だから何も考えずに登れたんですが、その途中に太平洋戦争中にオーストラリア軍が日本軍を機関銃で狙っていたという場所や、かつて村人が死体を切り裂いて食べる儀式を行っていた小さな洞窟があるのです。
そう、パプアニューギニアは太平洋戦争中、日本人にも多くの犠牲者を出した、かつての戦地でもあるのです。
さて、本日のそんなディープなハイキングのガイドさんはこちら!
ガイドのサイモンです。
こう見えて25歳。
こう見えてめっちゃジェントルマン。
で、さっさと登り始めてしまえばよかったのに、私はなぜか村の入口で「ブアイ(ビートルナッツ)やるか?」と言われ、ミャンマーに行ったときもやらずにまだ未体験だった私は思わず「やる!」と言ってしまい。。。
ブアイ(ピジン語)=ビートルナッツ(英語)=キンマ(ビルマ語)
噛むと口が赤くなる、主にアジア圏でよく見かける嗜好品のひとつ。
別名、噛みタバコ。
この実を歯で割り、中身を出して口に含んで噛む。
それから、写真の横にも写っているライムスティックに石灰パウダーをつけ、さらに口に含んで噛むと、、、だんだん唾液が赤くなってくる。
みんなそれをペッペッと吐き出すので、よく道端が赤くなっている。
で、私、これがどんな作用をもたらすか、知らなかったんですよね。
初めての体験でわたわたする私を村人が眺めて笑ってたんだけど、そのうちだんだんカラダが熱くなり、目が回り出す。
まるで酔っ払ったときみたいな状態。
あれ〜、これ山登る前にやっちゃダメなやつじゃん!!!!
って思ったけど「さ、行こ」って歩き出すサイモン。
途中、何度も足を取られながら歩きましたわよ。
私、本当にアホだわ。
(そんなに効果は長続きしないので、大丈夫でした)
これって依存症はないけど、日本では麻薬の一種とも言われている?ものなのよね。
さてさて、そんなスタートでしたが、ハイキングはそんなに大変なものではなく、登るのも標高1800mから2000mまでの200mほど。
道筋に、演出なのか本物なのか、オーストラリア兵の朽ちたヘルメットもあったり。
まぁ、こんなとこもあったり。
洞窟の中。
ここで儀式が行われていたのね。。。
ただ、ガイドさんは人を食べていたとは言わず、「戦士たちがここで"豚肉"を食べて戦意を高め、戦地に向かって行ったんだ」と説明する。
その場では「豚肉??」と思ったけど、彼らにとっても近年まで人肉を食していたことがどんなことか、情報社会化する中で周知することとなり、公には口にしなくなったのでしょう。
かつては日本でだって世界中でだって行われていたことなのだけど、ね。
まぁ、「ここでやってたんだよー」って場所に立つのは、決して気味のいいものではありませんでした。
見えなくてよかった。
村に戻ってきた後は、サイモンを始め、村の男性4人がモコモコダンス(ゴーストダンス)を披露してくれる。
めっちゃシュール。
カラダに描かれているのは顔。
そして、この黒いマスクのリーダーがひたすら「モコモコモコモコモコモコモコモコ」言ってる。
って聞いてみました。
そしたら、モコモコ=SEXの意味なんだと。
まぁ、そういうダンスでした。
あはは。
ちゃんと説明すると、争いから帰ってきた気の昂ぶった男たちを鎮めるために、グルポカ山に住むゴーストが「モコモコモコモコ(SEXしろーSEXして気を抑えろー)」と囁きに来る、ということなのだそう。
ちなみに、このお面が気になったので見せてもらったら、なんと土台はバスケットボールでできてました。
最後までシュール。
村に咲いてたお花で終わり。
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